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山の道/宮本常一

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 本書の著者は「宮本常一」となっているが、約半分は「田村善次郎」が書いたものである。そして、本書に限って言うと、田村善次郎が書いた章の方が、生き生きとした山の道を歩く人達を紀行文的にまとめてあり、とても面白かったと思う。

 「マイマイズ井戸」「麦飯まがり」など、本書によって知った言葉も多く、つい夢中になって最後まで一気に読み終えてしまった。やはり、歴史の中でもこのような人の往来に焦点を当てた本は、当時の生活がとてもリアルな現実として身近に感じられ、とても興味深くエキサイティングだった。

 普段、山の道をドライブしたり歩いたりしている人は、このような本である程度の基礎知識をつけておくと、いっそう山間の紀行が楽しくなると思う。

山の道/宮本常一

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