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▼2006年10月26日

富士山 御中道の思い出

 富士山には、かつて中腹を一周するための御中道という道があり、昔マウンテンバイクで走ろうという計画を立てたことがある。もっとも御中道を一周しようとしていたわけではなく、富士吉田口の新五合から登山道に入り、御中道を半周して北側のスカイラインに抜けようと思っていただけなので、全然余裕の行程だな、と思って、出発は午後からという予定を立てた。

 そして当日、実際に新五合へやってきて、そこから登山道に入り、宝永山火口を抜けて御殿場口の六合目小屋に到着したのだが、その先の道がない。
 小屋の人に聞いてみると「御中道はとっくに廃道になっている」と言われてしまった。はあ、そうだったんですか…。

 それでも、時間が早ければ無視して廃道の跡を辿って御中道に向かっていたかもしれない。ただその日は、山岳中のルートに登りらしい登りがないので、スタートが遅く、その時点でもう時間は15時近くを回っていた。下手に進入してルート途中で日が暮れると遭難の危険もあるため、御中道ツアーは断念。同行した友人と相談した結果、頭にきたのでいっそのこと上を目指そうという事に。

 そこから先の行程は、つらいという意味では、私がやった山岳サイクリングの中でも一番つらいと言えたかもしれない。何が辛いって、足下は火山岩の細かい砂で、砂の山を登っているような感触だし、それでいて景色も単調。通常のリュックの他に、10キロ程度の自転車をそのまま担いでいるわけだから、重さというよりも、持ちづらくて姿勢が安定しないのが辛い。それでも一般の山道なら、案外苦労せずひょいひょいと自転車を担いで登っていた私達だが、この日は予定外の登りと、単調な景色と、足元の悪さと…という、主に肉体よりメンタル面でのやる気の無さが露呈して、ひたすら辛かったということばかり覚えている。そして、なんだかんだで3,000メートルを超え、9合目までさしかかったところで時間が17時を少し超えたため、引き返すか…ということになった。

 とりあえず下りなら自転車に乗車できる。ただ、人が多い登山道を走るわけにも行かず、脇にあったブル道を下ることにした。そして、この下りは、おそらく私がマウンテンバイクで山道を走って気持ちよかった場所ベスト3には必ず入るであろうという、実に楽しくて爽快な経験だった。
 また、ブル道というのは、一般の登山道と比較的付かず離れずのルートを通っているため、富士山上部みたいに植生がない場所では、多数のギャラリーに見られることになる。その時の声援ったらあんた…若い女の子の集団に「きゃ~すご~い!かっこい~い」なんて黄色い声援を受けたのは、私の人生最初で最後じゃないか。また、若い女の子達だけでなく、老若男女色々な人から「かっこいい~!」「すげ~!」などという声援を立て続けに受けていた。
 そして、9合目から5合目駐車場までの下り時間は15~20分位。これにはちょっとだけ、山岳サイクリングのはかなさを感じたな。

 なんで急にこんな話をここで書いたかというと、下のアフリエイトリンクを貼った本を買って読んでいたら、この御中道が日本の秘境という事で紹介されていたから。もっとも、秘境度が増すのは、私達が計画していた先の大沢崩れ付近の話みたいだったけどね。
 それでも、この文章を読んでいたら、昔御中道を走ろうとしていたんだよなぁ…と、懐かしく感じたので、何となくエントリー建ててみました。

 あの頃デジタルカメラ持っていたら、色々な場所で自転車担いでいる私達の姿が沢山残っていただろうになぁ。一応普通のカメラでも多少は撮影しているのだが、それでも銀塩フィルムとデジカメでは、シャッターを押す回数が二桁くらい違ったりするからね。そんなわけで、昔のこの手のお出かけで撮影した写真というのは、案外観光地の記念写真っぽいモノが多くて、見直してもあまり面白くない写真だったりする。

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