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▼2018年10月26日

LO-D HS-50

PA251300 ♪日立のお店をのぞいてみませんか〜💛

 なんてCMが昔ありましたが、その日立も昔はLo-Dというオーディオブランドを持って、なかなか通好みの製品をリリースしていました。例えばHMA-9500など、有名オーディオ評論家が愛用していたパワーアンプとして今でもマニアには人気があったりします。

 今回は、そのLo-Dブランドのコンサイスコンポ、HS-50というスピーカー。このシリーズは「本棚コンポ・ジュエル」なんて名前で売られていたシリーズの製品で、音は知りませんけど、キャビネットは総アルミ製、HCC50というプリアンプ(チューナー内蔵なのでレシーバー)と、なんとモノラルパワーアンプであるHMA50を2台使うという本格コンポ。
 こういうスペックのステレオが入門向けとして売られていたのですから、1970年台のオーディオブームはすごかったんだなーと思います。

 で、今回はブロンプトンでサイクリング中に寄ったドフで見つけたもの。どうでもいいけど小型とはいえスピーカーを衝動買いして持って帰れるブロンプトンってすてき!

 サイズは写真の通り、超小型スピーカーの部類に入るのですが、この製品、重さは片側で2.6kgもあり、手持ちのPIEGA TMicro3よりも重い。キャビネットは総アルミ製で、フロントに至っては厚さ4mmのアルミ板バッフルをねじ止めする形で作られています。この製品の音を聴いた経験はなかったのですが、こんな構造のスピーカー音が悪いはずがない!と思って連れて帰ってきました。

 さて、家に持ち帰り、状態はそんなに悪くはなかったのですが、まずは洗浄。全面のキャビネットを外してぬるま湯と、何故かインスタ映えする洗剤としてソッチの人達に人気のウタマロクリーナーでガシガシと洗います。ユニットはウーハーもツィーターもへこみがなくきれいな状態でしたが、ホコリがたまっていたので、ブロアーで飛ばします。全面以外のキャビネットも分解して洗おうかと考えましたが、めんどくさいしそんなに汚れてもいないので、ウタマロクリーナーと雑巾で拭き掃除しました。
 困ったのが底についていた非純正と思われる滑り止めのスポンジ(非純正と認定したのは大きさがバラバラだったから)の除去で、なまじ加水分解中だったのでボロボロと剥がれるし、その粘着部分もムラになっていて、ステッカー剥離剤を使わないと全てをキレイに除去できませんでした。アルミキャビネットだから強力な溶剤使えましたけど、一般的な木や化粧シートで覆われたスピーカーだと無視するしかなかったな。

 クリーニング後、ピエガでも使われているという3M製の半透明滑り止め(笑)を底に装着し、御影石の台にセットして鳴らしてみます。アンプは…しょっちゅう変わって申し訳ないですが、今回はLINNのINTEK。鳴らしてみるとはじめの印象は「あぁ…これはよい音ね〜」って程でもなく(笑)、割と良い音かも…という体温低目の感想でした。もっとも比較元が普段使っているピエガのTMicro3だから仕方がないのかな。

 ただ、とりあえず慣らし運転のつもりでしばらく使っているのですが、だんだんとユニットも目覚めてきたようで、当初の印象よりもだいぶ音がいいなと思ってきました。はじめの頃はウーハーとツィーターのつながりがイマイチだった気もしていたのですが、エージングが進んだのか、私の耳が慣れてきたのか、その辺は気にならなくなってきています。

 そうはいっても、音についてはなかなか本格的なもので、普通このサイズのスピーカーで、ここまでスケールが大きな音を出すスピーカーも中々ないのでは?
 音は昔の国産オーディオっぽく、全体のまとまりよりも、ソリッドに楽器それぞれの音を出してくるタイプだと思いますが、それでも音源が小さくまとまっているので、ステレオイメージも結構感じられます。
 こんなサイズながらも、出てくる音に弱々しさやブーストで無理をしている印象が全くなくて、ユニットがきちんと正統に仕事をこなしている感じ。こういった卓上用スピーカーとして比較するなら、今でもかなり音がよいスピーカーに分類される気がします。

 HS-50の定価は、1970年台当時で2本セット47,000円もしたので、決して安物ではありません。現代の価格としてもこの値段はそれなりですし、あの当時の感覚だと、今だと10万円以上のスピーカーというイメージだったのかもしれません。そう考えると、このシリーズは、いわゆるコンサイスコンポとはいえ、決して安物のミニコン・シスコンとは全く違ったジャンルの製品だったんでしょうね。

 ということで、私はここ一ヶ月くらい、なんだかんだでずっとこのHS-50を使い続けています。ということは、以外と気に入っているのかも?

OLYMPUS E-M1 + M.Zuiko Digital ED 12-40mm F2.8 Pro

▼2018年10月23日

ARTISAN&ARTIST ICAM-6000N

https://farm1.staticflickr.com/926/42348077365_227f42cc88_m.jpg カメラのジャンルだと、俗に「レンズ沼」なんて言葉もありますが、カメラバッグ沼ってのもあると思うんですよね。アリもしない理想のカメラバッグを求め、ズブズブとカメラバッグをいくつも買ってしまう、そういった人多いのではないですか?

 私なんて元々バッグは大好きなので、タダでさえ色々買ってしまうのですが、カメラバッグも例外ではありません。もっとも、機材をマイクロフォーサーズにシフトして以降、新しいカメラバッグには手を出していませんでしたので、このシステムに似合うカメラバッグはちょっと欲しいなぁ…とは思っていました。

 そんな中でピピン!と琴線に触れたのが、今回取り上げるARTISAN&ARTISTICAM-6000Nというカメラバッグ。メーカーの説明によると「ミドルクラスの一眼レフカメラ本体+交換レンズ3本+15インチPCをしっかり収納」とあります。

 世の中のカメラバッグの多くは、うたい文句として「想像以上にモノが入る」とか「収納ポケットが多い」なんて機能をウリにしている場合が多いですが、メーカーの説明はともかくとして、私が思うにこの6000Nについては「想像通りしかモノが入らない」「収納ポケットは最小限」なバッグかと。

 実際この6000Nを手にして、普通のカメラバッグのつもりで使おうとすると、「思ったより入らない」なんて思う人が多いかと想像します。
 というのも、メインコンパートメントがいわゆる、ひらくPCバッグ風に上部が絞られていて、前面のサブポケットには割と平べったいモノでないと入れにくい。
 また、このサブポケットは内部でメッシュ状になっていて、中に入れたモノが見えやすい…のですが、逆にメインコンパートメントに入っているカメラ機材とメッシュを通して直接接触しますので、スマホとか入れておくと、ゴツいカメラ機材に当たり、ひょっとすると画面が割れてしまいそうです。
 本体左右横にはサイドポケットがありますが、ここも本体フォルムピッタリに縫い付けられているので、薄い小さなモノでないと入れられません。そのくせポケットの深さは微妙に浅いので、私のiPhone7 Plusを入れておくには心許ない。
 唯一、本体のフォルムから外れた形で荷物が入りそうなリアポケットですが、こちらはポケットというよりもキャリーバッグのハンドルに通して使う事を想定しているせいか、ポケット下はファスナーで開くようにできていてファスナー止めのロックもないので、貴重品入れておくには心許ない。一日歩いていると下のファスナーが半分くらい開いてたりしますし。
 それと、ショルダーストラップが本体斜めに出ているため、肩で斜めがけするには都合がいいのですが、ひょいと持ち上げてそのまま肩掛けすると微妙にバランスが悪い。手持ち用のストラップも付属していますが、同じく斜めがけ前提のストラップに沿うように装着されているので、持ち上げるとバッグが前側に傾いてイマイチな感じ。それと、すらりとした見た目は確かにカッコいいのですが、案外安定性に欠け、電車のシートにおいたりするとすぐに倒れるというか転がります。

 という感じで、色々欠点を挙げましたけど、ではこのカメラバッグの利点は何?というと、ずばり「見た目」。
 つまり、一般のバッグと比較してどうしてもヲタっぽく冴えない感じになりがちなカメラバッグの中で、このスタイリッシュなフォルムはそれだけで欲しくなってしまう人もいるのでは?
 そうそう、世間一般のカメラバッグでよくあるうたい文句として、「おしゃれな外見はカメラバッグには見えません」なんてのがあったりしますけど、やはりカメラバッグはどうやってもカメラバッグで、それ以外には見えません。別にそれが悪いという訳ではないのですが、このICAM-6000Nについては、ややクセのある使い勝手と引き替えに、きちんとふたを閉めていれば本当にカメラバッグには見えない…、そこが最大のメリットかと。

 ではカメラバッグとしてはダメなの?というと、そんな事もなくて、きちんと計画通りに荷造りをして、このバッグ使用中はちゃんとカメラバッグとして使う、という使い方であれば、中に入れたレンズや機材も取り出しやすいですし、収納もラクラク。
 また、混んだ電車内などでも突起物が少ないシンプルなフォルムなので、あまり邪魔になりませんし、人混みの中でもスマートに移動が可能です。

 ちなみにこのカメラバッグですが、マイクロフォーサーズ大三元レンズにE-M1本体、そしてMacBook本体と、予備バッテリやACアダプタ、モバイルバッテリなどの小物を入れたポーチは充分に入ります。また宿泊の場合でも、メインコンパートメント底に着替えの下着を敷くように入れればこのバッグのみで泊まりのお出かけも可能。まぁ…下着以外の服は入りませんけどね。

 私は同じARTISAN&ARTISTのカメラバッグでGDR-212Nというモデルも持っているのですが、こちらはこの6000Nとはコンセプトもスタイルも真逆で、とにかく色々突っ込める、典型的な「見た目以上にモノが入る」バッグ。
 撮影についても、カメラを何度も取り出したりしまったり、そのたびにフィルターなどの小物をつけたり外したり、ついでに出先になんでも色々な小物をもって行ってとっかえひっかえ使う人(なんか文章に否定的なニュアンスが出てしまいましたがそんな意味は全くないです)に適したバッグです。そういう撮影スタイルの人には、この6000Nは向いていません。

 私の今の撮影スタイル的には、今回入手した6000Nの方が向いているかなぁ…なんて。

 どちらかというと、ガチなカメラヲタや本気のプロ向けではなく、オシャレに街を散歩するハイアマチュア向けのカメラバッグなのかもしれません。私本体は別にオシャレでも何でもないのですがw
 街中の公共交通機関を利用した撮影には、こういったシンプルなバッグの方が、使いやすいし周りの乗客に迷惑もかけないし(大柄なカメラバッグは混んでいる場所だと意外と迷惑)、便利なのではないかと思います。

iPhone7 Plus


アマゾン:カメラバッグ

▼2018年10月17日

M.Zuiko Digital 40-150mm F2.8

https://farm2.staticflickr.com/1952/31241806828_fefb1fd9b8_m.jpg 世の中には「大三元」という言葉があります。
 本来は麻雀用語なのですが、麻雀をやらない自分にとって、大三元とは、カメラメーカーがフラッグシップとして用意した、広角から望遠までカバーするズームレンズのこと、そして、今回紹介するM.Zuiko Digital 40-150mm F2.8が、大三元のうち私にとっての最後を埋める、オリンパスマイクロフォーサーズの望遠レンズとなります。

 40-150mmとなると、いわゆる35mm換算(もうこういう考え方も古いけど)で、80-300mmとなります。これで解放F2.8なのですから、一昔前なら驚くべきスペックです。

 望遠側のレンズについて、今までの自分はあまり興味がなかったのですが、なぜかマイクロフォーサーズの12-40mm F2.8を入手して以降、レンズを望遠側で使う事が増えて、更にデジタルテレコンで倍にクロップして使う機会が増えてきました。
 何でなのかなー?なんて思いつつも、いずれは買おうと思っていた40-150mmに俄然興味が出てきて、撮りたい写真があるなら買ってもいいかなと。なので、今回は比較的短期間でオリンパスマイクロフォーサーズ大三元が揃ってしまったことになりますが、今回については、何故か以前フォーサーズのレンズにハマっていたときのように、他の単焦点レンズとかはあまり欲しくなっていません。
 それと、フォーサーズの時代は中古でコツコツとレンズを揃えていきましたけど、今回の大三元は全て新品購入となりました。ヤバいね、これは(笑)
 ちなみに、同時購入でいつもの純正保護フィルタと、三脚座を外した後の爪を隠すデコレーションリングもゲットしました。

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 フォーサーズ時代にあまり望遠側のレンズを使わなかった訳は、レンズの大きさにも理由がありました。例えばフォーサーズハイグレードクラスの望遠ズームだった50-200mm F2.8-3.5は、性能を考えるとコンパクトだとは言いつつも、やはりでかい。
 フォーサーズはボディもそれなりに大きいので、広角から望遠までの3本を持ち歩こうとすると、ちょっとガチの撮影目的以外では持ち出せない大きさになってしまいます。

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 フォーサーズでこれですから、世の中でフルサイズとか使ってる人達は機材の重さについてどう考えているんだろう?なんて思ったりしますけど、これがマイクロフォーサーズだと、7-150mmでf2.8通しのレンズ三本を持っても、おしゃれなカメラバックにすっぽり入る大きさだし、散歩目的でこれらの機材を持ち出しても全然余裕なのです。なので、この40-150mm/f2.8は買ってもちゃんと使えるレンズになるかなと…。

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 私が今使っているカメラバッグは、アルチザン・アーティストのICAM-6000Nというバッグなのですが、このマイクロフォーサーズ大三元に、E-M1本体とMacbook、そして予備のバッテリやケーブル類を入れたセカンドバッグを入れても、それなりにちゃんと持ち歩けます。
 重さは計ってないですが、一日歩き回ってもさほど疲れないレベルです。このコンパクトさがマイクロフォーサーズの魅力ですね。フォーサーズシステムだと、50-200mmをバッグに入れただけで「あ、歩きたくない」と思っちゃうくらいでしたし。

PA063123

 持ち歩けるということは、それだけ写真を撮る機会も増えるということ。そのせいか、購入後の数週間で色々な場所に出かけて写真を撮ってみました。
 以前の私だと、どうしても広角系ばかりに頼りがちだったのですが、40mmスタートだとさすがに風景を「切り取る」ことを意識しないと難しい。それと、今まで頭の中でイメージしていた被写体との距離も、一度リセットして考えないと難しいですね。でもそれが面白い。

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 そうそう…40-150mm F2.8というと、専用テレコンバータのMC-14セットという商品もあるのですが、今回は選択しませんでした。というのも、意外と高い(単体とセットでは2万円くらい違う)のと、フォーサーズ時代に使っていたEC-14は、思ったほど使わなかったから。
 最近のテレコンはあまり画質の低下が実感できなかったりするくらい性能がいいのですが、フォーサーズでテレコンを使っていると、やはり一段暗くなることと、焦点距離が1.4倍になることで、感覚として撮れる画面がイメージしにくくなり、邪魔だなと感じる事が多かった。なので、MC-14は私に必要ないと考えました。

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 かといって、換算300mmだともう少しテレ側が欲しいと思ったりすることがあります。その場合には迷わずE-M1内蔵のデジタルテレコン。これだとちょうど焦点距離が倍になる画角で画面中央をクロップしてくれます。クロップするだけでなく、カメラの中で拡大処理もしてくれますので、出力される画像の解像度はクロップ前と同じ。
 一昔前のカメラに内蔵されているクロップやデジタルズーム機能は、露骨に画質の低下があったものですが、すでに最近のカメラとも言いにくいE-M1でも、なかなかのシャープな絵で展開してくれます。このような超望遠での飛行機撮影も手持ちで充分楽しめます。

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 このような鉄道写真は本当に楽しいです。望遠側で圧縮効果を考えながらカメラを向けシャッターを切る。今までのカメラ人生で、あまり望遠側のレンズは楽しく使った経験がないので、なんだか新鮮な気持ちになれます。
 このレンズのズームはインナーズーム形式のため、カメラのファインダーや液晶を見ながら焦点距離を動かしても、重量バランスが変わりません。使ってみる前はせいぜい「テレ側でみっともなくレンズが伸びなくてカッコいい」位にしか思っていなかったのですが、実際に使ってみるとインナーズーム方式はいいですね。カメラを構えながら自然に画角をシフトできます。

 ちなみにこの日は、このレンズの開発者(!)のひとりと歩いていましたので、このレンズ開発にまつわるこぼれ話的なエピソードも聞かせてもらいました。レンズ作るのって大変なんだな。

 とまぁ、珍しく写真多めのエントリにしましたけど、このレンズを使ってみると、もう少し早く買って夏休みの京都旅行に持ち出せばよかったな…なんて思いました。まぁ、これから頑張って写真撮ることにしましょう。

OLYMPUS E-M1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO


 

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