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▼2012年12月22日

SATIN M-14

EC220603.JPG アナログをやり始めると、昭和な日本人の凄さがわかります。
 伝説のカートリッジ、幻のアーム…etc. 日本製品ばかりです。そして、コチラも伝説の日本製カートリッジです。

 SATINのM-14を聴いてみました。大分前に友達から預かっていたカートリッジで、針磨きだっけ?と思っていたら、超音波洗浄の方でした(笑)。もっとも、交換針の方には全く手をつけていないので、どうぞよしなに…(笑)

 サテンとは、1950年代から80年代にかけて、独創的なカートリッジを製造していた日本の京都にあったオーディオメーカー。社名の由来は天秤だか工学用語だかの「さ点」からきているというのをどこかで読んだような記憶がありますが、よく覚えていません。なんでも、カートリッジやアームの設計思想において、理論武装がすごいメーカーだったそうです。

 実際、このカートリッジもユニークな構造です。MM並みの高出力コイルを採用し、それを支えるダンパーは、ゴムではなくシリコングリスを用いて、ダンプを最小限に抑えています。その先のカンチレバーは、ジョイントを用いて接続しますので、MC方式ながら針交換が可能という異色のカートリッジ。
 音も独特で、当時は国産メーカーがこぞってオルフォトン形式を模倣していた中、異彩を放っていました。ソニーのESシリーズや、トリオ(KENWOOD)にもOEMでカートリッジを供給していたそうなので、知らぬ間に、案外SATINのお世話になっていた人は多いのかもしれません。
 今回紹介しているM-14については、こちらのページ当時のカタログが公開されています。

 早速音を聴いてみます。アームはLINNのBASIK PLUS。ちなみに、最近はLINNのアームが手持ちで3本になったので、気軽にアーム毎交換して複数のカートリッジが楽しめるのがうれしいです。
 カートリッジのサイズのせいで、スタイラスポイントが少し外側になってしまったのですが、そこはご愛敬。内部のグリスもさすがに劣化しているだろうし、ちゃんと音出るかな?と思ったのですが、とりあえずきちんと音は出ました。

 聴いてみて感じたのは、さすが高出力型MC、とにかく出力が大きい。アンプのボリウムも普段より2〜3時程下げます。ネイムのアンプはボリウム下げるとギャングエラー(左右バランス)の調整が面倒なんだよね。
 スピーカーの中央に陣取って聴いてみますと、こんなに古いカートリッジなのに、とても音がいいです。音については、IKEDAに比べて現代的というかフレッシュな感じがします。ロックとかポップスが、とても気持ちいいと思いました。盤のトレース能力も安定しています。もう発売されてから40年以上経つカートリッジなのに、アナログは本当に侮れないです。IKEDA9cIIIがなければ、常用カートリッジとして自分がもらっちゃう位の実力です。

 ただまぁ、さすがにIKEDAと比べると、細かいニュアンスは劣るのは仕方ありません。特に音が消える様の佇まいや、ピアノ、弦楽器の危なげな鋭さなどは到底敵いません…というか、こういう部分でIKEDAに敵うカートリッジも、この世にあまり存在しないとは思いますが。
 しかし、M-14が歌う人の声などは、適度な野太さと繊細さが同居しているような不思議な音色で、かなり気に入りました。常用はしませんが、なんかの時には、この音を聴いてみたいと思う時があるような機がします。

 古いカートリッジなので、入手先は主にネットオークションからになると思いますが、そちらでも結構人気があるようです。ただ、入札が殺到するとはいえ、まだ非常識な相場にはなっていないようなので、SATINの音が懐かしくなった人は、早目に可動品を確保した方が良いかもしれませんね。私もいずれかのモデルに入札してみようかなぁ。

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