まっかちん.Web / アラビヤン焼きそばファン倶楽部 / ESSAY / LINK / フラットな地球 / Photography. Blog*/ 記事INDEX

« バイバイ、ブラックバード/伊坂幸太郎 | メイン | Mavericksが調子よすぎてつらい »

▼2013年10月28日

アニソンばかり売れてJ-Popが売れないこの時代

 アニソンが売れているらしい…というか、アニメ以外の音楽がサッパリ売れていないらしいです。

 アニメソングが席巻、音楽チャート 変わる業界地図:日本経済新聞

 長年アニソンへ積極的に触れてきた私からすると、ヒットチャートにアニソンが出てくるとか、それだけで胸熱なのですが、最近ではそういうのもすっかり珍しくなくなりました。で、最近のアニソン現象について、やはり皆さん気になるようで、ネットでは以前から色々な分析がされています。

 特に多い気がするのが「ヲタは購買力があるから一定の販売数が見込める」とか「J-Popは価値観の多様化の中で埋没している」や「若者が音楽を聴かなくなった」みたいな感じ。AKBとジャニーズ商法で業界が焦土化している…みたいなのもあります。

 上記の理由、どれも当たっていると思うんですよね。音楽を買う層の好みは細分化しましたし、ヲタの方はCDを音楽というよりアイテムとしてゲットする人もいますのでアニメの人気が出れば一定数売れますし、また若者が音楽を聴かなくなった、というより、若者の絶対数が減っているんですから当たり前の気もします。
 AKBとジャニーズはね…なんだかんだでプロダクション主体で作られるアイドルってのは昔から沢山いるのでまた別かな(いい意味でも悪い意味でも)

 もちろん脳は劣化するのです。
 音楽を買うメインの層が歳を取り、少子化で若年層が減れば、相対的に業界は新しい音楽スタイルを模索することもチャレンジすることも少なくなり、かつて流行った懐メロみたいな曲ばかり求められるようになります。現に、ここ数年のCDチャートは、かつての大御所アーティストによるベスト盤が目白押しです。
 しかし、例えばヴィレッジヴァンガードでよくプッシュされているCDは、10〜20年前のJ-Popのカバー集が多かったりします。そしてまた、そういう商品を若い人達が買っていますので(ヴィレッジヴァンガードは20代独身層をターゲットにしています)、今のJ-Pop離れを、単に若年層の人口減少だけに求めることも違う気がするのです。

 また、上記のような外部の環境からの考察は多いのですが、肝心のJ-Popの質はどうなのでしょう。
 申し訳ないけど今のJ-Popとか一般歌謡曲とか、相当レベルが下がってるのではないでしょうか?ハッキリいって、聴きたいなぁ〜という音楽の品質に達してないモノが多すぎます。これは自分の好みとかを可能な限り除外して考えてみても、アニソンに比べ、多様性が非常に少ないと感じます。

 J-popの均一性について、真っ先に思いつくのが「ラブソング以外の不在」です。というか、今メジャー所でリリースされるJ-Popは、100%と言っていい程ラブソングしかないんじゃないかな。
 対するアニソンですが、もちろんラブソングも多いですが、そうじゃない歌も結構あったりします。というか、男女とも「草食系」が叫ばれている現在、未だにラブソングしかリリース出来ないJ-Popは、客観的に見て、市場分析がまるでできていないように見えるのですが、如何でしょうか。

 そういった好み的な分析の他、アニソンとJ-Popでは、新たに生産される商品数の差も大きなモノがあります。インディーズ的なモノは除外して、ヒットチャートのベースとなるメジャー所の商品リリース数を考えてみましょう。

 例えば、近年リリースされるメジャーを狙ったJ-Popは、ぼぼテレビドラマ等のタイアップが行われています。その数をネットでサッと調べてみると、2013秋の場合、地上波で毎週35本前後放送されているようです。その中には仮面ライダーなどの子供向け番組も含まれますので、実際J-Popのタイアップターゲットになるドラマは20〜25本前後でしょうか?テレビドラマの場合多くは、アニメのOP/EDで2曲とは違い、メインテーマ1曲という形式が多いので、全てタイアップにしても、1期で20〜25曲となります。

 対するアニメですが、今期放送されているアニメ数って何本なんでしょう?ちょっと調べが付かなかったのですが、数年前の最盛期で週刊80本と言われていたので、その半分で40前後とカウントしましょうか。アニメの場合は例外もありますが殆どがOP/EDで作品に対して2つの歌があります。単純計算で1期80曲です。

 上記はきちんと資料に当たって弾いた数字ではありませんが、印象も含め、このように、アニソンとJ-Pop、今では市場へ投入される商品数にも圧倒的な物量差がついているように感じます。そして、ファンの質や購買層の違いを無視して考えても、アニソンは単純に商品数が多いだけ、ターゲットを絞った個性的で多様な商品をリリースする環境が整っているといえるでしょう。
 逆にJ-Popの場合は、リリース数が少ないため、アニソンに比べるとターゲットを絞り込みにくく、広く浅い顧客に向けた商品をリリースする必要がでてくるのは仕方ないのかもしれません。
 もちろん、上記で上げた数は概算で出した数字なので、実際のリリース数はまた違うのでしょうが、感覚的にAKBやジャニーズを除くと、アニソンはJ-Popよりも、毎月倍以上の新曲がリリースされている気がします。

 更にアニメの場合、最近顕著になってきたのですが、同じ制作会社・レーベルの別なアニメの歌を、番組内のCMで宣伝することがとても増えたのです。これはとても重要な事で、対するJ-Popは、テレビから音楽番組が殆ど消え、ラジオもトークが主流になった今、新しい商品がリリースされても、耳にできる場所が殆どないのです。

 なので、アニメファンが特に意識せずとも、好きなアニメを見ていれば、現在リリースされている曲を横断的に耳にすることができるのに比べ、J-Popファンは新曲情報、何処で得ているんだろう?不思議です。
 もちろん、音楽はテレビドラマとのタイアップだけではないので、それ以外でも沢山のJ-Popがリリースされているのだと思います。でも、その情報はみんな何処で得るのでしょう。今の世の中、J-Popファンでいるためには、アニメファンよりもマニアックに行動しなければならないのかもしれません。時代も変わったものです。

 という風に、単純にアニソンとJ-Popというイメージが、かつての状況と大きく違っているような気がします。
 J-Pop黄金期は、私的には1990年代前半だと認識しているのですが、考えてみると、あの時代に行われていた販売戦略が、そのまま今のアニソンに活かされ、また、今のJ-Popの多くが、新たな販促手段を手にしないまま(あるいは既存の販促手段を失う中)、知らない間にマイナである環境にすり替わってしまったのではないでしょうか。

 新曲の販売数、それを耳にできる場所、そして曲の多様性…冷静に考えてみれば、今の時代アニソンがJ-Popより勢いがあるのは当然なのかもしれません。

 そして、個人的なジャンルとしての好みはあまり語りたくないのですが、いつまでも90年代然としたラブソングばかりをリリースし続けるメジャー所のJ-Popは、私から思うに、作る人も聴く人も、一定の殻の中に閉じ篭もってしまった印象があり、あまり魅力のあるジャンルとは思えません。単純にそんな風に思っている人も結構いるんじゃないかなぁ。

コメント

初めまして。
「K-ON! MUSIC HISTORY'S BOX」
について検索していたら
このブログに行き着き
拝見させてもらいました。

面白い内容でしたので
コメントさせて頂きました。

確かに今のJ-POPはラブソングばかりで
飽き飽きしてしまいますね。

いつまで同じ事を繰り返してるのだろう?
と、自分も思いました。

いきなりのコメントで申し訳無いです。


コメントありがとうございます。

近頃のJ-Popは、何というか、オッサンの私が聴ける曲がないな〜と思いますね。Perfumeくらい?クレイジーケンバンドも、最近はイマイチパッとしないし。

大人の音楽がほしいとかは言いませんけど、せめてもう少し色々な価値観を持った曲がリリースされるといいですよね。

初めまして
2010年以降名曲がほとんどない。一昔前、二昔前の若者ミュージシャンに比べて歌詞が幼稚で見劣りする。若者全体が国語力、想像力が低下していると思う。想像力が低下しているからラブソングしか書けないのかなと感じる。若者でも今の邦楽に飽き飽きしてる
子が案外多い。youtubeを見ればわかる。今の邦楽はK-POPよりレベルが低い

yasuさん、はじめまして。
ご意見ありがとうございます。

おそらく、ミュージシャンとしての実力がないのではなく、正しいマーケティングが出来ていないせいかなと思います。
自分の好みではないといえ、K-POPがアジアで流行ったのは、マーケット分析に手間をかけていたからだと思いますし、AKBだってそんなにねちっこいラブソング歌ってないですからね。昨晩偶然NHKの歌謡ショー見たのですが、今ではJ-popより演歌の方が愛とか恋とかに淡泊な気がします。

おそらく、プロデューサーや今の大物アーティストの多くが、同じ内容の円盤を数百万枚刷るだけで大儲けしていた時代を忘れられないんでしょう。そういう人達が一線を引くまで今の邦楽の衰退は終わらないのかも。

コメントありがとうございます

私は40代半ばですが、小学校の時はアイドルだけでなしに大人の歌が多かったと記憶があります。テレビで20代の中島みゆきや大橋純子のビデオを見ていたら、とても貫禄があって西野カナや今の若い歌手がとても幼く感じる。今日本で大人の歌を作れる人は、20代の若いミュジーシャンでは一人もいないと思います。これは
時代の流れでしょうか?団塊ジュニア以下だったら、深い歌を作詞
できる人がいるけど、それより若い人はだんだん薄ぺらいものが多いと感じます

Amazon.co.jpでの関連商品

コメントを投稿

最近のコメント

アーカイブ