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▼2011年12月18日

磁力と重力の発見1/山本義隆

20111218_01.jpg 科学史を扱った本。

 古代より、重力はさほど意識されていなかったにせよ、ある意味目の前でわかりやすく不思議な現象をもたらす「磁力」に対しては、様々な考察がされてきた。
 そして、地球は丸いと知られていた古代において、私達が球体から落ちたりしない訳は、どうやら磁力に近い力が世の中に存在し、その力はあらゆる物質から放出されており、その放出された力に引っかかった時、モノとモノとは引きつけ合う…そんな感じか。ゴメン、割とながら読みだったので、その辺は違ってるかも。

 西洋世界における科学というのは、古代にギリシア世界で一度ピークに達し、その後ローマの土着信仰に取り込まれ、魔術やまじないと融合し、理論整然とした体系から衰退し始める。更に西洋人達は「キリスト教」という宗教にのみ込まれた時、世の中における科学的視点をほぼ失ってしまう。聖書が科学を否定していたとは思えないが、科学的思想が語られていないことについては、後の人類にとって一種の不幸だったのかもしれない。

 その後、ルネサンス期において、西洋人達は教会と対立しながらも、科学的視点を徐々に取り戻してゆくのだが、その先の話は次の2巻以降になる。正直、読んでいてちょっと退屈ではあったので、続刊を読むかどうかはまだ微妙。

 科学史とは関係ないのだが、当時のイスラム社会の寛容性に対する記述が印象に残る。
 中世ヨーロッパといえば、世界的にはまだ文明の先進地帯ではなく、科学は勿論、文化や経済力においても、イスラム圏に劣っていた時代である。その時代にイスラム諸国達は、ある程度の制約はあるにせよ、自国内でキリスト教やユダヤ教を信仰することを禁じていなかった。逆に現在、科学や文化、そして経済力を西欧社会が独占している時代では、イスラム諸国はかつてより不寛容になりつつある。

 つくづく、歴史とは今を見る鏡だなと思った。

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