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▼2013年06月17日

蔦屋書店フォレオ菖蒲店へ出かけてきました

P6161687.JPG 開店当初はかなり話題になった店舗です。スーパーマーケットが郊外中心にシフトする中、本屋さんの中心も、都心ではなく郊外へシフトしてゆくのか…とかね。

 この手の「郊外型超大型書店」は、既に北海道地方で展開されているコーチャンフォーが嚆矢です。ただ、北海道地方ではそれなりに成功を収めていても、本州…というか、関東圏への進出はありませんでした。

 そのコーチャンフォーでの成功(?)を横目にしているのか知りませんけど、全国最大規模の書店チェーンを展開するTSUTAYAも、郊外に超大型書店を誕生させました。それがこの蔦屋書店フォレオ菖蒲店です。
 開店は2012年3月17日だったらしいので、オープンして一年ちょっと経った訳ですね。本屋さん大好きな私としては、もっと早く行きたかったのですが、色々あってようやく昨日に初訪問でした。

 写真ではイマイチ伝わりにくいですけど、店内に入ると、だだっ広い単一フロアが果てしない感じで、期待が持てます。ザッと一回りしてみると、店内の構成はコーチャンフォーとよく似ていて、書籍フロアが全体の2/3程度?その他が雑貨や文房具品、CDなど。
 CDはこれもコーチャンフォーの印象に似ていて、国内盤の在庫がキッチリ揃ってます。クラシックやジャズの在庫は豊富でした。

 肝心の書籍フロアは、これもまただだっ広く、どんな本が何処にあるのか、事前に一回りしないと目的の本にたどり着けません。ま、悪くはないですね、この本に埋もれる感覚は。それと素晴らしいことに、店内にはおトイレがあり、既に都市伝説と化している「本屋に行くとうんこしたくなる」派の人も安心です。

 私は取りあえず店内をザッと一回りしたあと、併設されているタリーズコーヒーで一休み+ドヤリングを嗜んでました。

 ここのタリーズコーヒーの素晴らしいところは、併設されている本屋さんでまだ未会計の本を最大二冊まで持ち込めること。つかコーヒー飲みながら立ち読みというか座り読みができてしまう訳で…こういうの出版社的立場からするとどうなんだろうと思いながらも、ユーザーからするとなかなかありがたいサービスです。小説とかならその場で全部読めちゃうと思うけど、いいのかな?

 その他、客層を色々観察してみると、私は久喜市という土地柄をよく把握している訳ではありませんが、いわゆる「郊外のスーパーに買い出し」層とは少しスタイルが違うような気がします。
 それに、私みたいにボッチで来ているキモヲタ的お客さんはあまり目立たず、オシャレしたプルカツ共wや、家族連れが多い印象。また、家族連れの方は、カゴに何冊も本を入れてまとめ買いしている人も大勢いました。データがある訳じゃないですが、客単価は比較的高いのかもしれません。

 確かに、本好きな一家にしてみれば、午前中からやってきて、タリーズで軽食でもとりながら、店内の本を読んで、その後は好きな本をまとめ買い…みたいな休暇の過ごし方は、ある種理想的かも知れません。家族で過ごせる本屋さんって、ありそうでなかなか無いからね。

 ということで、いい事づくめみたいな蔦屋書店フォレオ菖蒲店ですが、肝心の私は一冊も本を買わなかったんですよね〜。面白い本があれば買う気マンマンだったし、面白そうな本も確かにあったのですが、どうもそれが購買衝動にまで向かないというかね、そういう本屋さんってあるでしょ。そんな感じでした。

 思うに、今私たちが「リアルな本屋」に出かける理由って何かというと、自分が知らない本と出会ったり、知ってはいても、思わぬ面白さを見つけたりと、そういう「発見の場」としての理由が大きいと思うんです。知っている本を買うだけなら、正直アマゾンでも全然構わないんです。通販への抵抗とかそういうのを抜きにすれば、送料無料だし日本全国何処でも数日後には届きます。
 でも、それだけじゃ知識欲が満たされない!のかどうかわかりませんけど、そういう新たな発見の場として、今のリアル本屋さんは本好きな人に求められているんじゃないかと。

 で、そういう視点から見ると、この蔦屋書店フォレオ菖蒲店は、本の数は多いけど、本屋さんとして何を売りたいのか、何をお勧めしたいのかがあまり見えてこないんですよ。もちろん、入り口付近には「おすすめの本」コーナーはあるんですが、なまじ面積が広いだけに、そのコーナーが印象に残りにくいんです。
 ヴィレッジバンガードを見習えとは言いませんけど、ただ大きな本屋さんというだけではなく、本屋さんとして何を売りたいか、何を買ってほしいのかが、もっとお客さんに伝わる売り場になっていれば、知的エンタテイメントな本屋として、もっともっと繁盛するんじゃないかと思います。同じグループだったら、代官山のツタヤを参考にしてみてもいいんじゃないでしょうか。

 とはいいつつも、今でも都心からのドライブ先として、本好きのお客さんから選ばれるポテンシャルはあるんじゃないかと感じます。今回敢えて「高速道路」を使って行ってみたのですが、東北自動車道浦和料金所から最寄り白岡菖蒲インターまで、ETCで650円。しかも店舗はインターすぐそば、渋滞がなければ浦和料金所から店まで30分位?
 だからこそ、プロモーションもそうですが、何度でも行きたくなる売り場づくりをもう少し工夫すれば、本が好きな都心の家族層にもアピールできるのではないかと、そんな気がしました。

OLYMPYS XZ-1

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