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▼2008年06月19日

ダガーナイフと包丁

 ダガーナイフを規制しても、包丁使えば一緒じゃん…なんて話を何人かから聞いたので、一応ここで触れておくけど、包丁を使ってあれだけ短時間で複数の人間を殺傷する事は結構難しい。何故なら、人を刃物で殺すには「突き刺す」のがもっとも効果的で、包丁では握ってみれば判るけど「突き刺す」ような用途には非常に使いにくいから。下手をすれば、突き刺した反動で包丁の柄を握っている自分の指が損傷してしまう可能性もある。
 ちなみに刃物で「切る」やり方は、一般的に致命傷を与えにくい。首などの急所を正確に狙えれば可能だが、人の体は案外切り傷のような浅く長い傷には強く、また一般的に人を切る場合には、衣服があるので、下手をすれば切れずに終わってしまうかもしれない。

 で、噂のダガーナイフだけど、これは形を見れば判るけど、両刃で先に行くに従って細くなっている形で、柄は太く握りやすく、柄と刃の間には敷居が設けられていて、標的に向かって刺すような動作をした場合、力が入りやすく、また自分の指も負傷せず、さらに刃の形から、素早く標的からナイフを抜いて、次の動作に入りやすい形になっている。

 人の腹は、異物が10cm進入したら、確実に死ぬといわれている。また、そこまで至らなくても、刺し傷の場合は致死率がとても高い。また、意外なことに、刺し傷の場合、出血多量で死ぬ他に、急性腹膜炎(腸が破れて腸内の雑菌が体内にばらまかれる)で死ぬことが多いそうだ。人体の中は基本的に無菌状態のため、腸内の雑菌が体内にぶちまけられると手に負えないとのこと(ちなみに“腸内”は口と肛門をつなぐルートの中にあり厳密に言えば体内ではない。だから雑菌や寄生虫がいても私たちは無事)。病院に搬送されて翌日などに死亡する場合はたいがいこのケースが多い。

 つまり、短時間で大量に人を殺傷するためには、効果的に人体を「刺す」道具が適している訳で、そう考えると、ダガーナイフはまさに個人携帯武器としては、銃器などを除けば最強の武器といっていいかもしれない。秋葉原事件の際などは、仮に犯人が包丁を持って凶行に及んだとすれば、あそこまで短時間であれだけの人間を殺傷することは不可能だっただろう。
 仮に包丁を持って「突き刺す」攻撃を繰り返すのなら、おそらく2~3人目を殺傷した時点で力が入らず自分の手を損傷するとか、あるいは怪我を負わせても殺傷までは至らなかったとか、そんなレベルで終わっていた筈だ。

 ナイフ…までは日常生活で使うものだし、私も使っているから規制されると困る人が大勢いると思うが、ダガーナイフに関しては、むしろ早急に規制すべきだろう。コレクターみたいな人をのぞけば、あのナイフを合法的に本来の用途で使っている人は、軍隊などを除けば、この日本にはいないはずである。

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